2020年度のクマ事情【BEARS JAPAN Vol.22 no.1 から抜粋】
JBNの会報誌(毎年度1号)では、前年度の日本全国のクマに関わる情報を整理してご報告しています。この特集について、会報誌発行後に広く公開しています。
一昨年度、令和元年度は特に北陸、関東、東北などで出没が多く、市街地への出没や人身事故の発生が問題となった年でした(BEARS JAPAN Vol.21-1を参照)。これまでいわゆる「大量出没」は2年連続では起こらず、出没年の翌年は出没や捕獲が比較的少ない年となる傾向がありました。しかし、令和時代のクマ達の出没傾向はこれまでとは異なる傾向がありそうです。東北、北陸、関東等の一部の都道府県では捕獲数や出没が2年連続あるいは複数年連続で多くなっています。地球環境基金の活動助成を受けたアーバン・ベアプロジェクトでも市街地出没等の情報収集を行っていますが、出没や捕獲数の増加傾向の理由をしっかりと検証しながら、新しい時代に合った施策、対策を迅速にとらなければならないと感じます。
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